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大沼の天文コラム

中国製の工業製品はだめなのか。

最近は、日本にかわり世界の工場と言われる中国で様々な製品が作られる事が多くなりました。

私が二十年くらい前、天安門事件のちょっと前に初めて中国を訪れた時は、中国の工業製品は、 どれをとっても品質が低くひどく前時代的で旧式、それが逆にカルチャーショックでした。

天安門広場に行くと、われわれ外国からの観光客だけでなく、中国国内からの観光客がたくさん居ました。 私の友人が当時出たばかりの当時最新の世界初のオートフォーカス一眼レフα7000で記念撮影をすると、 そのカメラの自動巻き上げのワインダーの音とその未来的なカメラを見つけるなり、 中国人の方たちが集まり、黒山の人だかり、中国語が話せない我々に、中国語でなにか質問をされ、 人が人を呼び大変な事になりました。天安門広場に居る国内からの観光客が下げているカメラは、 クラッシックカメラと呼んで差し支えないような、レンジファインダーカメラだったり、 上からのぞくような、リコーフレックスみたいなカメラばかりでした。

レストランにいけば中国の音楽が中国製のステレオセットで流れている事がありましたが、 テープが定速で再生されず(モーターが悪いのか、テープが伸びてしまっているのか、) 音が高くなったり低くなったり、あまりにおかしくて落ち着いて食事も出来なかった思い出があります。 カメラでもエレベーターでも家電製品も、およそ日本製品に脅威を与えるものはなく、 まさか20年後の今、このような状況にあるとは想像もしませんでした。

20年後の現在、状況は大きく変わりました。 昨日買ってきて今文章を打っているノートパソコンMacBookも裏面を見ると、 Designed by Apple California Assembled in Chinaと印刷されています。 品質的にも仕上げも美しく気に入っています。そうです。生産技術も含め中国製品は、 これほどまでのレベルになったのです。

また、皆さんご存知のアップルの大ヒット商品iPodがありますが、 iPodの裏面はステンレスのミラーフィニッシュになっています。 Assembled in Chinaとなっています。でもあの金属の部分は日本製です。 ステンレスを一点の曇りもなく綺麗にバフがけする職人、中国にもいるのでしょうが 、商品にとって命とも言えるあの部分を安定した品質で供給できるのは、日本の職人さんだけなのです。 あのバフがけは、機械でオートメーションで磨かれている訳でなく、 驚くべき事に職人さんが回転するバフがけ機の前に一列にならび、手作業でバフがけしているのです。

中国でそうした製品を作るとどうなるか、私の以前扱っていた半透明のニス塗りの木目が美しい化粧箱がありました。1000個近くを見ましたが、品質がバラバラでした。良いものはきちんと下地処理がされ、さらに塗装を塗った後にバフがけされピカピカで非常に綺麗にできていましたが、そういうのは半分以下で、下地処理の段階できちんとヤスリがけしていないので、塗装後にバフがけしても、ヤスリの目が残っていたり、曇っていたりというものが混ざっていました。品質管理の面でまだまだだめなのです。MacBookのノートパソコンの様に、生産工程が機械でなされているものは良いのですが、人が仕上げたり、人が組み立てや調整しなければならないものは、よほど気をつけないと中国製品はあたりとはずれの商品の品質の差がかなりあるのが現実です。

ですから、日本の会社が中国の工場で生産を委託するばあい、品質をそろえるため、 品質管理の専門家が生産ラインに張り付いたり、 日本に入って来た製品をかなりの時間を割いて検品して不良品を弾き出します。

もちろん、弊社の取り扱う中国製品もメーカーもしくは私や中村が定期的に箱を開けテストをします。双眼鏡の場合、主に光軸がきちんと調整されているか、コーティングに問題はないか、外装は綺麗に出来ているか。などを見極めます。現時点に置いて中国での生産品の検品は、どうしても必要です。ただ最近は、メーカーでの検品がよりいっそう厳しくなり、再調整で戻す事はほとんどなくなってきました。メーカーも、中国での生産に必要な要素がわかってきたのかもしれません。

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