まずは国立天文台のホームページで調べよう

下記のサイトなどで、月の満ち欠けを確認してください。

・国立天文台公式サイト「こよみの計算」コーナー (左メニューから「月の満ち欠けカレンダー」の隣の「GO」ボタンをクリック)

星を見るのに適した暗い場所では、肉眼で5~6等星くらいまでの星が見え、天の川もうっすらと白く浮かび上がります。しかし、月が出ているときは3~4等星くらいまでが限界で、天の川も見えません。

月の光を避けて星を見たい場合は、下弦~新月~上弦 の約2週間がおすすめです。ただし、上弦前の何日間かは月が沈むのが遅いため、小さなお子さんがいる場合は難しいかもしれません。

上の「こよみの計算」コーナーでは、下記のようなカレンダーが表示されます。(※ 満月・下弦・新月・上弦 は、筆者が書き足したものです。)

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月は「新月(月がない)→上弦(半月)→満月→下弦(半月)→新月」を平均約29.5日間で繰り返しています。

上記の「こよみの計算」コーナーでは、月の出入りと日の出入りの時間を調べることもできますので、月の光と日の光をうまく避けて星を楽しんでください。

○ 満月の日(月齢14近辺)は一晩中、月が出ています。

○ 下弦(かげん/月齢22近辺)の日は夜中の12時頃月が出てきます。その日から新月に向かって月が出る時間は少しずつ遅くなり、夜明けに近づいていきます。

○ 新月(月齢0近辺)の日は一晩中、月がありません。

○ 新月の翌日、夕方に見える細い月はすぐに沈みます。その日から上弦(じょうげん/月齢7近辺)に向かって月が沈む時間は少しずつ遅くなり、上弦の日は夜中の12時頃には月が沈みます。

※月の軌道は楕円形でかつ、偏心しており、運行速度も変化するため、下弦、上弦、満月の月齢は時期によって変化します。(国立天文台・暦wiki「月齢と満ち欠けの関係」に詳しい解説があります。)

※新月は常に月齢0ですが、カレンダーに表示される月齢は標準時正午のものなので、小数点以下がずれます。月と太陽が同じ方角にあるはずの瞬間が月齢0の状態ですが、通常は月齢0を含む日を新月と呼んでいます。

薄明について

日の光を避けるためにひとつだけ気をつけたいのは、日の出入りの前後には「薄明(はくめい)」と呼ばれる時間帯があることです。日の出の前の約90分、日の入の後の約90分が薄明です。

この時間帯は、太陽の光が大気中のチリによって散乱するため、空は少しだけ明るく、星を十分に見ることができません。このことを頭に入れておき、太陽の光をきっちりと避けてください。(左写真は日の入10分後の空。まだまだ明るいですね。)

例えば満月の前日でも、真冬の12月、早朝四時に起きれば星空が楽しめることがあります。この時期、月は3時すぎには沈み、日の出は6時半、薄明が始まるのは5時ごろですから、1時間ちょっと暗い時間があります。

これが夏になると日の出は4時台ですから、薄明を考えれば満月の前日はちょっとつらいですね。